2019年9月18日
通常の木が30年から80年で成木(直径30cm)になるのに対し、桐の木は15年から25年で成木になります。
成長が早いのは、土中からいろいろな養分を吸い上げ、幹の構築には大量のCO2(二酸化炭素)が必要になりますので、葉っぱの大きさも最初の3年間は直径が70cmにもなります。
この桐の木から桐の板を作るときに、日本人は「アク抜き」と「天日干し」という処理を行います。
難しい作業ではありませんが、根気のいる作業が続きます。
アク抜きと天日干しは、桐の板を何年も雨と太陽にさらして、時折表と裏をひっくり返し、雨と太陽に当たる面を変え、木の中の不純物を洗い流す素朴な作業の繰り返しです。
そうすると、桐の中の糖分や養分が溶出して少なくなり、カビや菌が付着してもそこには栄養も餌も無いので、桐の木の中や表面には虫や菌、カビが生育できなくなります。
法隆寺を始め、多くの寺社仏閣の宝物、巻物は今でも桐の箱に収められており、文化庁や寺社からの桐箱の発注は、このアク抜きを十分に行うために納品の8年も前から注文が始まります。
話は少しそれましたが、この「アク抜き」により、不純物が抜け去った桐の木の内部は空洞が多くなり、湿気を吸収したり排出したりという調湿作用が備わります。
NPO法人 桐、ささやかな植樹祭 理事長 八木隆太
ほかほか健康ショップでは
オリジナルの植林した桐材を販売しています。
「桐のトータルプロデュース」